
ちょっとひねくれた個性
ハートウォーミングな曲なんてものは私は大嫌いですが、彼らなら許せてしまうから不思議です。それはいずれもむさくるしいおっさんで、ちゃんと皮肉なユーモアも理解していて、偽善的ではないからでしょうか。イケメンの若造が歌ってたら絶対に許しませんよ。そういえば、なかに「ディランシングズフォーミリオンズ、アイムシンギンフォーフリー」「ニールシングズフォーダイアモンズ」、その他有名歌手への悪意に満ちた、風刺だか悪い冗談だかわからない歌詞の曲(Every body's makin' it big but me)、「ローリングストーン誌の表紙に出たい」と歌う曲(The cover of rolling stone)などもありますが、こうした卑屈なところも持ち味ですね。
非常に地味な曲ばかりが並んでいるので、これらがかなりのヒットだということになかなか気づきにくいかもしれません。カントリーのフレイバーが入っていることもあってか、確かに日本ではあまり人気が出なかったと思う。ただ70年代にアメリカントップ40(とケイシー・ケイサムのDJ)に夢中になっていた人なら懐かしく聞けると思います。FENではよくかかっていたけど日本では受けが悪かった曲をひいきにしたいというひねくれ者には特にお勧めです(ほかにレイ・スティーヴンスとかヒートウェイブあたりはいかがでしょうか)。‘Sexy eyes’、‘Better love next time' など、ちゃんと親しみやすい曲も含まれております。
ただ、個人的にはベスト盤という形式はあまり好みではなく、オリジナルアルバムを買うべきだったかなと思っています。そちらもアメリカでは結構売れたらしい。